2021年11月19日に、「新たなGoToトラベル事業」（GoTo2.0）の概要が決定した。
※GoToトラベル再開（「新たなGoToトラベル事業」（GoTo2.0））の概要については、以下の記事で解説しています。
そして同じ日に、観光分野における「ワクチン・検査パッケージ」の技術実証結果の概要や、運用ガイドラインが観光庁から発出されています。
再開されるGoToトラベル（「新たなGoToトラベル事業」（GoTo2.0））では、この「ワクチン・検査パッケージ」の活用が予定されているので、こちらを深堀りしていきます(^^)/
まず今回は、導入にあたり実証実験を行った結果である、技術実証の結果概要について解説したいと思います。
そもそも「ワクチン・検査パッケージ」ってなに？
そもそも「ワクチン・検査パッケージ」ってなに？という話ですが、内閣官房ホームページに掲載されているQ&A資料「ワクチン・検査パッケージに係るQ&A Ver1.0」（https://corona.go.jp/package/assets/pdf/vaccine-package_qa.pdf）には、こう書かれています。
『「ワクチン・検査パッケージ制度」は、感染拡大を防止しながら、日常生活や社会経済活動を維持できるよう、ワクチン接種歴又は陰性の検査結果を活用し感染リスクを低減させ、将来の緊急事態宣言やまん延防止等重点措置等の下において、飲食やイベント、人の移動の各分野における行動制限の緩和を可能とするもの。』
まぁなんて抽象的なんでしょう(^^;（笑）
簡単に言うと、
- お店とかホテルとか入る時にはワクチン接種済証明を見せてね。
- ワクチン打ってなかったら、検査結果（陰性証明）見せてね。（※その場で検査が可能な場合も。）
- このどちらかが無ければ、入っちゃダメよ。
このような運用を可能とする制度です。
お店やホテル等の、お客さんを受け入れる側からの視点だと、この制度を活用することで、入場者を条件付きとすることについて、国からお墨付きをもらう、というものですね。
この「ワクチン・検査パッケージ」はもちろん観光分野だけの話ではありません。
飲食店やサッカースタジアムなんかでも実証実験を行っていることがニュースになっていましたね。
でも本記事では、観光分野に限って解説していきます(^^)/
観光分野の「ワクチン・検査パッケージ」技術実証結果概要
（観光庁発出資料「【参考資料】観光分野における「ワクチン・検査パッケージ」技術実証結果概要」https://www.mlit.go.jp/kankocho/content/001442042.pdfより画像引用。以下、同じ。）
観光分野での技術実証（実証実験）は、パッケージ旅行・ホテル宿泊単体の商品それぞれで行われたようです。
実証結果は以下のとおり。
- 技術実証の対象ツアーは972名、対象宿泊商品は7,413名が利用。
- ９割以上がワクチン接種証明を利用。
- いずれのツアー・宿泊施設の運用についても大きな混乱はなかった。
- 参加者・事業者のいずれも、ワクチン・検査パッケージには安心感があるという肯定的な意見が多数。
- 今回の技術実証参加者について旅行後２週間以内の陽性と疑われる症状がある方は現時点で０名。
実証実験は、概ね成功したということでしょう。
技術実証（実証実験）時の予約方法
パッケージ旅行の場合も、ホテル予約のみの場合も通常と違うのは以下の2点。
- 予約時に、ワクチン証明or検査結果を提示することを宣誓。
- 集合時orチェックイン時にワクチン証明or検査結果を提示。
「検査結果」とは、PCR検査や抗原性検査の結果のことを指します。
「宣誓」の具体的な方法はわからないが、多分、「当日ワクチン証明or検査結果提示すること」という留意事項が示され、そこにチェックを入れるとかサインするとかだろう。
後日、「ワクチン・検査パッケージ運用ガイドライン」の解説記事を書く時にも明記するが、これはGoToトラベル再開時にも採用されるはず。
技術実証（実証実験）参加者の提示資料割合
ほとんどの方は、ワクチン2回接種した証明を提示していたようだ。
注目なのは、ワクチン接種歴の持参書類の媒体として、紙のコピーやスマホで撮影した写真でもOKということ。
なぜか、パッケージツアーの方がコピーや写真での提示が多かったみたい。
これは多分、旅行会社が「コピーや写真でもOK」であることをちゃんと説明していたからでしょう。
ちなみにこの資料上では、検査結果（陰性証明）もコピーや写真でOKかどうかの明記はなかった。
（これも、後日の「ワクチン・検査パッケージ運用ガイドライン」解説記事でも書く予定だが、）検査結果（陰性証明）もコピーや写真でOKなのか観光庁に直接電話して聞いてみました。
との回答がありました。
でも、私が見たところ「制度要綱」（https://corona.go.jp/expert-meeting/pdf/kihon_r_031119_1.pdf）にそんな記載は見当たりません（笑）
内閣官房にも聞こうか迷いましたが、これ以上たらい回しにされたくないのでやめておきました(^^;
実際に旅行予約の際には、皆さんご留意ください。
まぁ多分大丈夫なんでしょうけど。
一部の宿泊施設では、ワクチン接種済証明も検査結果（陰性証明）も持参しなかった人のために、その場で抗原性検査を実施していたそう（167人）。
ここで陰性と確認できた場合は、宿泊可能となる。
ただ、宿泊施設に検査体制を確保してもらう必要があるので、この対応をしてくれるところは少ないでしょうね(^^;
やはり、ちゃんと接種済み証明や検査結果を利用者自身が持参するのが基本。
まとめ（ナレッジと今後の課題）
技術実証（実証実験）の結果、参加者のほとんどがワクチン接種済証明を利用（コピー、写真含む。）。
大きな混乱はなく、参加者・事業者ともに肯定的な意見が多数となったようだ。
今後の課題としては、ワクチン接種済証明がコピーや写真でもOKであることの徹底周知が挙げられるとのこと。
上述したように、検査結果（陰性証明）については、コピーや写真でOKかどうかは白寄りのグレー。
また、我々利用者側が忘れてはならないのは、この「ワクチン・検査パッケージ」適用のツアーや宿泊であっても、これはあくまで入場者制限の緩和を許すものであるので、感染症対策は通常とおり行う必要があることに注意したいですね。
以上が、観光分野における「ワクチン・検査パッケージ」技術実証（実証実験）の結果まとめとなります。
近いうちに次は、「ワクチン・検査パッケージ運用ガイドライン」についてご紹介・解説したいと思いますので、そちらもご確認いただけると嬉しいです(^^)/
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